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エクセル(Excel)での見積書作成、その方法とデメリットについて解説

  • 7月 5 2024
  • 製造業DXコラム運営
 
 

エクセル見積書の作成方法とデメリットを徹底解説

エクセル(Microsoft Excel)を利用して見積書を作成する際のデメリットと、より効率的な作成方法について、以下に詳しく解説します。

エクセルは自動計算やデータの集計に便利ですが、見積書を作成する際にはテンプレートを毎回新たに作成しなければならない点や、レイアウトやデザインの調整が手間であるというデメリットがあります。また、見積書を送付する際にはファイルの形式によっては相手側で開けない可能性もあります。

エクセルの代わりに専用の見積書作成ソフトを利用することで、テンプレートやデザインのカスタマイズが容易になるため、作業効率が向上します。また、自動で集計や計算が行われるため、ヒューマンエラーを減らすことができます。さらに、専用ソフトではPDF形式での出力が可能なため、相手側での閲覧にも配慮した見積書を作成することができます。

エクセル見積書の基本的な作り方


エクセルを使用した見積書の基本的な作成方法を解説します。

まず、新しいエクセルファイルを開きます。
セルをちょうどよい幅に調整して見積書のタイトルや会社名を入力し、見出しを設定します。この際できるだけ”セルの結合”は避けてください。コピーする際にセルの結合があると、思うようにコピーできなくなります。

次に、必要な項目を列に並べ、見積もりの詳細内容を入力していきます。金額の計算式を入力する際には、関数を使って自動計算することができます。また、税抜き金額と税込み金額を明確に表示することも重要です。
レイアウトやデザインにも工夫を凝らし、見積書全体の見やすさを確保しましょう。

最後に、フォーマット設定を行い、相手に伝わりやすい形式で保存します。このように、エクセルを使用した見積書の基本的な作成方法は、項目の整理や計算式の設定、見やすいデザインへの注意がポイントです。

ステップ1: 印刷用紙のサイズ設定


エクセルで見積書を作成する際に、まず最初に行うべきステップは印刷用紙のサイズ設定です。
印刷物として使う見積書は、適切な用紙サイズに合わせて作成することが重要です。まずはエクセルのページレイアウト設定から、用紙サイズと印刷方向を選択します。一般的な見積書の場合はA4サイズを選び、縦向きで印刷することが多いです。

印刷用紙のサイズを設定することで、見積書全体のレイアウトやデザインを効果的に調整することができます。このステップを踏むことで、プロフェッショナルな印象を持つ見積書を作成することができます。

ステップ2: タイトルの設定


エクセルを使用して見積書を作成する際の次のステップは、タイトルの設定です。
まず、見積書の上部に表示されるタイトルを設定します。会社名や見積もりの対象となる商品やサービス名、発行日などを記載します。タイトルは見積書全体の印象を左右する重要な要素であり、相手先に伝えたい情報をわかりやすく表現することが求められます。

タイトルには、会社名やブランドロゴを配置することで、見積書のプロフェッショナルさを演出できます。また、発行日や有効期限も明確に表示することで、取引相手にとって重要な情報が見逃されないように配慮します。

見積書のタイトルには、シンプルで分かりやすいフォントを選ぶことも重要です。文字の色や大きさ、配置などもレイアウトとの調和を考慮して工夫しましょう。タイトルを設定することで、見積書の第一印象を向上させ、ビジネス上の信頼性を高めることができます。

ステップ3: 宛名・連番・発行日設定


宛名、連番、発行日の設定は、見積書の正確性を表す重要なステップです。
まず、宛先の情報を正確に入力しましょう。相手の会社名、部署名、担当者名など、受取人が正確に識別できるよう詳細に記入します。
連番は、取引の管理や履歴管理に重要な役割を果たします。一貫したルールに基づいた連番を設定し、適切に管理します。
発行日は、見積書の有効期限や取引のタイミングを示す重要な要素です。発行日を明確に記載し、受取人にとって扱いやすい形式で提示します。

こうした設定を行うことで、受取人に対して信頼性やアピールすることができます。明快な宛名、一貫性のある連番、適切な発行日の設定によって、見積書の受取人に安心感を与え、円滑な取引へとつなげましょう。

ステップ4: 合計金額エリアの作成


合計金額エリアの作成には、合計金額を自動計算するための関数を使用します。
まず、合計金額を表示するセルを選択し、関数入力モードに切り替えます。次に、合計したい金額の範囲を指定し、適切なSUM関数などを使って正しい計算ができるような数式を入力します。
それに加えて、合計金額をわかりやすく強調するために、フォントやセルの色を工夫すると良いでしょう。これによって、見積書全体の印象を高めることができます。

ステップ5: 発行者情報の設定


発行者情報の設定見積書の発行者情報を設定します。会社名、住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先情報を正確に記入しましょう。
また、事業者番号や法的な義務に基づく表記も必要です。これらの情報は取引先との信頼関係を構築する上で重要な要素となりますので、慎重に入力しましょう。

ステップ6: 取引内容の設定


取引内容を明確に記入します。商品やサービスの詳細、数量、単価を入力しましょう。また、納品条件や支払い条件も記載することで、双方の了解を得やすくなります。見積書の信憑性と信頼性を高めるためにも、このステップは重要です。

ステップ7: 内訳エリアの作成


エクセル見積書の内訳エリアを作成する手順を解説します。
まず、表の上部に内訳のタイトルを記入し、下に詳細な項目を列挙します。次に、数量や単価、金額などの項目を整形し、合計金額を計算します。内訳エリアは見積書の核となる部分ですので、細部にわたり丁寧に記入することが重要です。
最終的に、見積書全体と調和するようなデザインに仕上げましょう。

ステップ8: 金額エリアの作成


金額エリアの作成では、見積り金額や消費税などを明確に表示することが重要です。
まず、金額を入力するセルを選択し、合計金額や税抜き金額を自動計算する関数を使用します。次に、セルの書式設定で通貨形式や小数点以下の桁数を設定し、見やすく整形します。
最後に、適切なセルに税率を乗算する式を入力し、税込み金額を計算します。これにより、エクセル見積書の金額エリアを効率的かつ正確に作成することができます。

ステップ9: 備考エリアの設定


エクセル見積書の備考エリアは、追加情報や注意事項を記載する場所です。
この項目は、取引先とのコミュニケーションを円滑にするために重要です。まず、見積書の備考エリアは通常、見積もり内容の補足や特記事項を記入します。たとえば、納期、支払い条件、保証事項などが含まれます。
次に、備考エリアのフォーマットにも注意が必要です。段落を使ってわかりやすく記載し、箇条書きで重要な事項を目立たせることがポイントです。また、文章を簡潔かつ丁寧に記述し、取引先が見やすい形式に工夫しましょう。

最後に、文字の大きさや色、背景色などのデザイン設定も検討し、見積書全体と調和するよう配慮します。備考エリアを丁寧に作成することで、取引先との信頼関係を築くことができます。

ステップ10: 関数の設定


ステップ10: 関数の設定見積書作成において、金額の計算は重要です。
関数を用いて合計金額や税込み金額を自動計算しましょう。セルに「=SUM(セル範囲)」と入力することで合計金額を計算できます。また、「=税抜き金額×消費税率」で税込み金額を算出できます。関数を使えば、入力ミスや計算ミスを防ぎ、正確な見積書を作成できます。

エクセル見積書作成のデメリット


エクセルを使用した見積書作成にはいくつかのデメリットがあります。

まず、毎回新たな見積書を作成する際にテンプレートを作成しなければならない点が挙げられます。
これにより作業の手間が増大し、時間がかかることがあります。

また、エクセルはデザインやレイアウトの調整にはあまり向いていないため、見積書の見栄えが悪くなる可能性があります。さらに、ファイル形式によっては相手が開けないといったトラブルも発生する可能性があります。つまり、エクセルを使用した見積書作成では、手間がかかりデザイン面や相手への配慮が難しいというデメリットがあります。

上記の問題点を解消するためには、当社が提供する見積書作成システムESTmanのような専用の見積書作成ソフトを活用することが有効です。
このようなソフトを使用することで、テンプレートの作成やデザインのカスタマイズが簡単に行えるため、作業効率が向上します。また、自動で集計や計算が行われるため、正確な見積書を作成することが可能となります。

さらに、PDF形式での出力が可能なため、相手が見やすい形式での見積書を提出できます。つまり、エクセルに比べ、専用のソフトを使用した見積書作成には多くのメリットがあります。

入力ミスのリスク


エクセルを使用した見積書作成では、入力ミスのリスクがあります。
数値を手入力するため、誤った数値や式が入力される可能性があるほか、コピーアンドペーストによる誤りも発生しやすいです。このようなミスは見積書の信頼性を損なうだけでなく、双方のビジネス上の信頼関係にも悪影響を与えかねません。
そのため、専用ソフトの使用が求められます。

管理が煩雑になる


エクセルを使用して見積書を作成すると、管理が煩雑になるという課題があります。
たとえば、複数の見積書を管理する場合、ファイルが増えていくため、どのファイルが最新のものなのかを把握することが難しくなります。さらに、顧客ごとにフォルダを分けて管理していても、見積書の内容を検索する際には、ファイルを一つずつ開いて確認する必要があります。このような管理上の手間は、業務効率を低下させる原因となります。

この問題を解決するためには、専用の見積書作成ソフトを活用することが有効です。ソフトを利用することで、データベースに見積書の情報が一元管理されるため、必要な情報を素早く見つけることができます。また、顧客ごとにデータを管理する機能も充実しており、煩雑な管理作業を効率化することが可能です。これにより、業務の管理性や品質を向上させることができます。

フォーマットの統一が難しい


エクセルを使用した見積書作成において、フォーマットの統一が難しいという問題があります。特に複数の担当者が見積書を作成する場合、個々のスタイルによってフォーマットがバラバラになりやすく、統一されたイメージを出すことが難しいです。

この場合、見積書作成ソフトを活用することでフォーマットの統一が容易になります。専用ソフトを利用することで、事前に標準的なフォーマットを設定し、それに沿って自動で見積書を作成することができます。また、カスタマイズも容易なため、企業のイメージに合った統一された見積書を作成することが可能です。

これにより、複数の担当者による見積書作成においても、統一されたフォーマットでの見積書作成が実現され、企業のプロフェッショナリズムが向上します。

属人化の問題


エクセルを使用した見積書作成では、個々の作業・管理における属人化の問題が発生します。
具体的には、個々の担当者がテンプレートやフォーマットを自由にカスタマイズすることができるため、統一性が欠如し、同じ会社内でも異なる形式の見積書が提出される可能性があります。
これにより、ブランドイメージやプロフェッショナリズムに影響を与える可能性があります。
さらに、見積書に含まれる情報が個々の担当者の裁量に左右されるため、正確性や一貫性が損なわれるおそれがあります。結果として、信頼性の低下や誤った情報提供といったリスクが生じる可能性があります。

エクセル見積書利用の注意点


エクセルを利用した見積書作成にあたり、注意すべきポイントがあります。
まず、エクセルの見積書はデザインの自由度が低く、レイアウトのカスタマイズが難しいため、企業のイメージに合った見栄えを実現するのが難しいという点が挙げられます。
また、バージョンの違いやファイル形式の違いによって、相手方で見積書を正しく開けない可能性があることも注意が必要です。

さらに、エクセルを用いた見積書では、集計や計算が手作業で行われるため、ヒューマンエラーのリスクがあります。誤った金額の記載や計算ミスが生じると信頼性の低い見積書となり、ビジネスに悪影響を与えかねません。
そのため、正確性を保つための細心の注意が求められます。効率的な見積書作成を実現するには、エクセルの限界を理解し、それを補う別のアプローチを検討することが肝要です。

PDF変換の重要性


エクセルで作成した見積書を送付する際、相手方の環境によってはファイル形式に関する互換性の問題が生じる可能性があります。特にデザインやフォントが含まれたファイルは、相手方の環境で正しく表示されないことがあります。

PDF形式への変換は、このような互換性の問題を解消するために重要です。PDF形式はあらゆる環境での表示が一貫しており、フォーマットが崩れることがないため、ビジネス文書や見積書の送付に適しています。

さらに、PDF形式はデータの改ざんが難しいため、送付した内容が正確かつ信頼性の高いものであるという点も利点となります。相手側に安心して情報を提供するためにも、PDF形式への変換は重要なステップと言えます。

PDF形式への変換によって、見積書の送付にかかる問題を解消し、円滑なビジネスコミュニケーションを実現できます。

データ保存と電帳法対応


データ保存と電子帳簿保存法対応について、エクセル見積書の利用には注意が必要です。
エクセルファイルは編集が容易である反面、データ破損や誤操作によって情報が失われるリスクがあります。
そのため、見積書データの保存には、定期的なバックアップやセキュリティ対策が欠かせません。また、電子帳簿保存法に基づくデータ保存要件を満たすためには、改ざん・削除ができないような環境でのデータ管理や、保存期間に関する規定を遵守することが求められます。

エクセルを使用した見積書の場合、これらの点についても注意を払う必要があります。データの保全と法令順守のため、データの保存場所や管理手法についても検討が求められます。

まとめ


以上、エクセルを使用した見積書作成のデメリットと効率的な作成方法について解説しました。
エクセルではテンプレート作成やデザイン調整、相手への配慮が手間です。
専用ソフトを利用するとカスタマイズや自動計算が簡単に行え、PDF出力も可能です。これにより、見積書作成の効率化とビジネスコミュニケーションの円滑化が図れます。



 

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